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組織人事総合研究所
考え方と調査の方法

事業戦略と人事のつながりを、
同じ物差しで測る

「事業戦略と人事がつながっている」とはどういうことか。そして、それをすべての上場企業についてどう確かめているか。

「事業戦略と人事がつながっている」とは
どういうことか

事業戦略は人が動いてはじめて実現します。だからどの会社の経営にも
事業戦略から人へと降りていく問いの線があります。
まず4つの問いに答えてみてください。

  1. 問1
    事業戦略

    会社をどこへ伸ばすか

  2. 問2
    求める人

    そのためにどんな人が必要か

  3. 問3
    人事

    その人を、どう採り・どう報い・どう育てるか

  4. 問4
    つながり

    いまの採り方・報い方・育て方で
    その事業戦略は実行できるか

答えが「否」のとき、変えるべきは人事とは限りません。人の現実から事業戦略を引き直す—逆向きの線もあります。

この4つの問いに一本の線で答えられる状態を
当社は「事業戦略と人事戦略がつながっている」と呼びます。

たとえば同じ事業戦略を掲げた二つの会社

線が切れている会社
問1どこへ伸ばすか

「新規事業で次の柱をつくる」

問2どんな人が必要か

リスクを取って挑む人

問3どう採り・どう報い・どう育てるか

評価も報酬も目の前の確実な成果を問う設計のまま

問4その事業戦略は実行できるか

否——挑んでも報われないなら誰も手を挙げず、事業戦略は計画書のなかに残る

一本につながっている会社
問1どこへ伸ばすか

「新規事業で次の柱をつくる」

問2どんな人が必要か

リスクを取って挑む人

問3どう採り・どう報い・どう育てるか

挑戦そのものが評価に数えられ、挑んだ経験が登用と育成につながる

問4その事業戦略は実行できるか

可——挑んだ人が報われるから挑戦は続き、事業戦略は実現へと向かう

調査の方法

  1. 01

    3,684社を1社ずつ読む

    東京証券取引所プライム・スタンダード・グロース市場に上場する国内企業3,684社(各社の直近の有価証券報告書・2026年7月時点)。抜き出した一部の会社ではなく、すべての会社の報告書を読んでいます。

  2. 02

    17の領域ごとに確かめる

    採用・育成・報酬・登用など、人材マネジメントの全体像を17の領域に分け(下の図)、領域ごとに事業戦略と結び付いているかを判定します。この17領域の判定を、すべての会社に同じ基準で行っています。

  3. 03

    根拠は原文の引用だけ

    「つながっている」と判定するのは、報告書の文を一字一句そのまま引用して示せるときだけです。印象や推測では点を付けません。

人事の仕組み17領域

人材マネジメントの全体像を17に分けたものです。判定は17領域それぞれについて、事業戦略と結び付いているかを個別に行います。

事業戦略—— 会社をどこへ伸ばすか
01

人事戦略の
全体設計

組織と要員を設計する

  • 02組織設計
  • 03要員計画・人材ポートフォリオ
  • 04サクセッション(後継者計画)

採る・育てる・配する

  • 05採用
  • 06スキル獲得
  • 07育成体系・プログラム
  • 08幹部・管理職育成
  • 09配置・異動・キャリア開発
  • 10登用

評価する・報いる

  • 11等級・評価制度
  • 12報酬体系
  • 13戦略・業績連動報酬
  • 14役員報酬

働く環境

  • 15多様性
  • 16エンゲージメント・組織風土
  • 17健康・働き方・ウェルビーイング

線が切れていてもなかなか気付くことはできません。けれども外から見えるのは有価証券報告書の記述だけです。人事とのつながりが読み取れない事業戦略は、投資家・株主には絵に描いた餅と映りかねません。そして切れた線は人事部門だけではつなぎ直せません。事業戦略と人事の両方に手が届くのは経営だけだからです。
——つなぎ直すのは経営の仕事です。